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2019.12.09
2019年11月19日、LRは、前金融庁総合政策局長であり、現在は一ツ橋大学大学院経営管理研究科客員教授を務めておられる佐々木清隆様をお迎えし、「コンダクト・リスク管理-金融監督の観点から-」というテーマでご講演をいただきました。
佐々木様は1983年に旧大蔵省(現財務省)に入省、その後1998年に金融庁に移られてから今年7月に総合政策局長として退官されるまで一貫して金融行政、特に金融監督分野に携わっていらっしゃいました。
今回の佐々木様にご講演をお願いしたところ、関心が高いテーマということもあり、86名ものご参加をいただき大盛況の企画となりました。
ご講演は、まず従来のコンプライアンスの問題と共に、98年以降の国内外金融を危機の観点から10年ごとに3期に分けて、各10年で発生した事件やその背景、さらには10年ごとの変遷について詳しく解説いただき、危機の変化に対応する形での金融庁の改革をご説明いただきました。
次に、コンプライアンス・リスク管理の変化の中で、新たに出てきた「コンダクト・リスク」という考え方について、概念・累計・把握の手法を実例と共にご説明いただきました。最後はコンダクト・リスクに対する金融監督当局の対応から規制・監督までご説明いただきました。
いずれのパートも、幅広い知識と実体験を踏まえたとても理解しやすい説明で、会場参加者にとっても、少し掴みどころのない新しい概念であるコンダクト・リスクについて理解を深める貴重な機会となりました。多数の質疑応答や、終演後や懇親会の場での活発な議論が、印象的でした。
皆様、そして、講師の佐々木様、誠にありがとうございました。
(LR 企画・運営委員 竹内正)