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【ウェビナーレポート】2021/11/4(木) 「消費者庁担当官に聞く:改正公益通報者保護法・指針について」

2022.01.14

LRでは、2021年11月4日、消費者庁[蜂須明日香氏(消費者庁参事官(公益通報・協働担当)付 政策企画専門官)]をお迎えし、「消費者庁担当官に聞く:改正公益通報者保護法・指針について」と題するウェビナーを開催いたしました(Zoom開催)。

 

当日は、まず前半に蜂須氏から

 

・2021年8月20日に公表された「公益通報者保護法第 11 条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針」(令和3年8月20日内閣府告示第118号) 及び

・同年10月13日に公表された解説

 

について、ご説明をいただきました。

特に、かねてから関心の高かった、公益通報対応業務従事者の範囲、内部公益通報窓口の設置、公益通報対応業務に関する独立性の確保、公益通報者保護措置等について、指針の作成の過程で議論のあった点を中心に参加者からの事前質問も踏まえながら丁寧にご説明をいただきました。

 

 

後半では、中原健夫弁護士、横瀬大輝弁護士、福塚侑也弁護士及びLR代表理事である結城が、横領事案、ハラスメント事案、経営幹部からの独立性その他複数の事例を踏まえて想定される通報対応の流れをシミュレーションし、そこから派生して生じる実務的な問題点について、実務的な考え方を紹介いたしました。

 

 

今回の参加者はLRウェビナー史上最多の約290名の皆様にご参加いただき関心の高さがうかがわれ、また現場実務の即した議論がだいぶ進んできたことについて好評の声も頂戴しております。

 

 

今後改正法の施行される2022年6月1日に向けて、各社、指針及びその解説を踏まえて引き続き社内体制の整備に向けた考え方の整理を進めていかれることと存じますが、LRでは随時お役に立つ企画を進めていきたいと存じます。

 

また、改正法の下で内部通報窓口が運用されるようになると、あくまでご参考ですが以下のような実務上の課題が出てくることも想定されます。こうした課題につきましても個別にご意見を寄せていただけますと幸いです。

 

① 通報件数の増加に伴う、受付及び調査の対応に関する人的リソース及び予算の確保の問題

② 部門横断の通報内容に応じた、部門間の役割分担及び部門間連携体制の確立

③ 情報の十分でない通報に基づく調査の完了の見極めとその客観性担保のための判断基準(後日、問題が顕在化した場合に当該調査の不十分性が問われることへの懸念と、調査可能性やリソースの制約とのバランス)及び通報者への説明責任のあり方

④ 公益通報対応業務に携わる従業員の心身の負担とそれに報いる評価のあり方

⑤ 内部通報を契機に、コンプライアンス問題が発覚した場合はもちろん、通報事実の確認はできないまでも社内管理上の不備が認められた場合の、再発防止策や是正措置の実施の責任主体の考え方

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